この作品は、Japan XR Fest Vol2(2022/02/27)にて、実施されます。

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About

目に見えない大地の呼吸(六甲おろし)をARグラスで体感するプロジェクト。地球の大気と街との相互作用によって生まれるカタチを流体シュミレーションによって生成し、VPSシステムとARによって空間に再現します。

ARグラスをかけて、ゆっくりと呼吸するかのような美しい大気の流れの中に身を委ねると、ガイア(地球生命)を感じることができます。サスティナビリティーという言葉をよく聞くようになってきたものの、それは人類にとっての持続性という意味であり、地上の生命種全体としての持続性ではありません。人間以外の生命の存在(マルチスピーシーズ)を感じることは、本当の持続性に通じています。このプロジェクトは、人間と自然の共生のためのイマジネーションを拡張してくれます。この作品は、XR CITY LABと文化工学研究所の建築家、北川浩明氏とのコラボレーションによってつくられました。

共生感覚を取り戻す

このプロジェクトでは目に見えない風の動きを可視化し、体感できるようにしました。テクノロジー化した都市において自然を感じることは難しくなっています。環境破壊が進んでしまうのは、人間が自然の息遣いを感じることができなくなってしまったことも一因かもしれません。もともと都市も自然の一部。そこにも自然は息づいています。それを感じ、共生感覚が芽生えれば、過剰な経済成長が人間自身にとってもリスクであることを直感的に理解することができるかもしれません。

コモンズの再生

ARは、現実の空間を3Dスキャンし、現実世界にピッタリと重なったミラーワールドを生成します。それは、新しいコモンズ(共有地)であり、データーであるため、無限にコピーできます。かつてweb1.0のときに生まれた自由な共有地が再び生まれようとしています。そして、このコモンズは開かれたものである必要があります。資本主義以降、自然は人間の所有物になっていきましたが、本来自然は、全ての種にとってのコモンズであるはずです。だからBreathingでは、その上に「風」という目に見えないレイヤーを配置しました。

XR CITY LABは、well-beingのために重要なネイバーフッドの価値を拡張を目指します。自然という共有資源もネイバーフッドな価値の一つです。

Movie

https://www.dropbox.com/s/6e6jjhswycz5e9h/breathing.mp4?dl=0

Cresit

Nobumichi Asai(Artist / Co-CEO / XR CITY LAB)

Daisuke Taki(Media Artist / Co-CEO / XR CITY LAB)

Collaborator

Hiroaki Kitagawa(Artist / Architect / 文化工学研究所)